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生涯学習情報トップ > 施策情報等 > 乳幼児期からの子供の教育支援プロジェクト > 資料 > 指導用スライド教材 > 教材VI 豊かな心と社会性の成長・発達のために ~子供の自立・自律を目指して~
【はじめに】
家庭は、子供にとって安心できる居場所であり、基本的な信頼感や思いやり、規範意識等、人との関係を作るための基礎が育まれる大切な場所です。同時に、家庭でのいろいろな生活の経験を通して、やがて社会へ巣立っていくために必要な様々な生活スキル等を身に付ける場所でもあります。また、家庭から広がる地域での生活、子供同士の集団等の中で、責任感、創造力、自主性、集団の規範、粘り強さ等、社会生活に必要な基本的な力を身に付けます。それゆえ、「家庭教育は、すべての教育の出発点」と言われています。
近年の児童虐待の増加や校内暴力、不登校といった、深刻化する子供の問題行動の背景として、都市化、核家族化、少子化、地域における地縁的なつながりの稀薄化等により、子供の教育の仕方が分からない等の育児の悩みを抱える親が増えていることが考えられます。こうした状況を踏まえて、文部科学省は、平成13 年、家庭教育支援の在り方について検討を行うため「今後の家庭教育支援の充実についての懇談会」を設置し、平成14 年に「『社会の宝』として子どもを育てよう!」という報告をまとめました。報告の中では、家庭教育について次のように書かれています。
「家庭教育は、親や、これに準ずる人が子どもに対して行う教育のことで、すべての教育の出発点であり、家庭は常に子どもの心の拠り所となるものです。乳幼児期からの親子の愛情による絆で結ばれた家族とのふれ合いを通じて、子どもが基本的な生活習慣・生活能力、人に対する信頼感、豊かな情操、他人に対する思いやりや善悪の判断などの基本的倫理観、自立心や自制心、社会的なマナーなどを身に付ける上で重要な役割を担うものです。さらに、人生を自ら切り拓いていく上で欠くことのできない職業観、人生観、創造力、企画力といったものも家庭教育の基礎の上に培われるものです。」
その後、平成18 年教育基本法の改正により、家庭教育の条項が新設され「子の教育について第一義的責任を有する」のは「父母その他の保護者」であると明記されました。
この教材の作成委員会では、家庭教育の最終的な目標を、子供がやがて成長した時、社会生活を営むことができる力(ここでは「生活の力」と呼ぶことにします)を身に付けることと考え、生活に必要な様々なことを、"自分一人でできる"ようになる「自立」と"自らをコントロールできる"ようになる「自律」という、二つの言葉で表しました。
約4割の保護者が子育てについて悩みや不安を抱えており、その悩みや不安が大きいものについて3つまで挙げたところ、「しつけやマナーのこと」が最も多かったという調査の結果があります(※)。また、近年の家庭教育は、社会的な支えを失い、個々の家庭の中で親が個別責任において育てるものになっていると指摘する専門家もいます。
このような家庭教育をめぐる状況を踏まえ、子供の自立・自律を目指して、子供たちの豊かな心と社会性を育むために、地域で支援や指導に携わる方に活用していただくよう、このスライド教材を作成しました。教材と「指導の手引」を、保護者と共に考え、学び合い、未来を創る子供を共に育てるために御活用いただければ幸いです。
※「家庭教育の活性化支援等に関する特別調査研究」(平成20 年度 文部科学省委託調査)
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