地域・保護者・学校が一体となった防災合同訓練
平成19年6月30日(土)に立川市立第一小学校(高橋武郎校長)において、地域と学校が一体となった「立川市避難所運営マニュアル」に基づいた立川市内初の本格的な防災訓練が行われました。防災訓練実施に当たっては、柴崎町全自治会、消防署、各種団体、立川市、学校、PTA等で構成された「防災合同訓練実施委員会」が中心となり準備を進めてきました。 今回の防災訓練の素晴らしいところは、直下型の大規模地震発生後に、学校が実際にどう機能するのかを体感できるところです。当然、学校は地域の避難所として使われることになります。しかし、実際に避難された方々がどこで過ごすのか、備蓄されている品物をどう活用するのか等、予め計画を立てておかなければ困ることも数多くあります。また、「立川市避難所運営マニュアル」があるだけでは、有事のときに全員に役割を伝えることは困難です。 訓練では、綿密な計画・準備の下、実にスムーズな運営がなされていました。タイムスケジュールや役割分担に応じて、個々が目的意識をもって活動していました。自治会単位で活動することは、児童・保護者と地域の方とが互いの顔がわかり、かかわりを深めることにも役立っていました。 この日は、防災訓練に先立ち9:00~10:20にPTA主催の防災研修が開催されています。受付後、研修で用意された2つのコース内容が説明されます。1つ目は、防災ビデオを視聴し、災害時の対応を学ぶコース、2つ目は、災害時の非常食の作り方を実習するコースです。 実習で作られた非常食(アルファ米を使った『かやくごはん』)は、防災訓練時に参加者全員に配られました。 11:30 立川地域に大規模地震が発生したとの想定の下、防災訓練がスタート。 児童は自治会ごとに決められた教室に移動し、地域から避難されてきた方々と合流します。学校が地域の避難場所として定められていても、実際に教室を避難場所として訓練することは初めての試みです。地域の代表者が、それぞれの教室に集まった大人に、役割を分担していきます。家族の係、教室の安全係などが明示されたネームプレートを手渡します。係名の裏面には、仕事の内容や手順が書かれています。それを見て、自分の役割を確認し行動していくのです。 その後は、下表のように訓練が進みました。
効率を考え、児童・保護者・地域の方の動きをクロスさせているところに工夫があります。防災合同訓練実施委員会で何度も準備を重ねる中で、出てきたアイデアではないでしょうか。地区の防災訓練だけでは、学校の防災訓練だけではできない、様々な試みが盛り込まれた価値ある防災訓練となっていました。 |
体験訓練の様子 | |||