浅草散策コース
2 木造持国天立像・木造増長天立像

木造持国天立像

木造増長天立像
持国天と増長天は、広目天・多聞天とともに四天王に数えられます。四天王は仏教の守護神で、甲冑で武装した武将の姿に造られます。持国天は東方、増長天は南方、広目天は西方、多聞天は北方を守護するとされ、釈迦三尊などの周囲(四隅)に安置される例が多くみられます。
二天門に安置されている二天像は、昭和20年3月10日の東京大空襲の際、修理のために搬出されていた修復先にて焼失してしまい、二天門に像が無い状態がしばらく続きました。
一方、昭和31年から、上野寛永寺の厳有院霊廟勅額門の解体修理が実施されます。その中で、門の左右に付加された袖が明治期の後補部分と判明し、撤去されることになりました。このため、その袖の部分に安置されていた持国天像と増長天像は、移設を余儀なくされます。折から本堂再建に向けて境内整備を進めていた浅草寺は、像が無い二天門に安置するため、昭和32年に本像を譲り受けました。
平成19~21年に修理され、造像当時の姿に復元されています。修理の際、増長天頭部の内側に「大仏師 法橋 吉田兵部」の墨書銘が認められたことから、17世紀後半に活動していた京都七条の御用仏師・法橋吉田兵部藤房の作と分かりました。
浅草寺の公開情報
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