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文化財めぐりコース

白金高輪散策コース

1 朝香宮(あさかのみや)

重要文化財(建造物) 指定:平成27年7月8日
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東京都庭園美術館 本館 次室と香水塔

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玄関

 朝香宮家は久邇宮(くにのみや)朝彦親王の第8王子鳩彦(やすひこ)王が明治39年(1906)に創立した宮家で、鳩彦王の妃は、明治天皇の第8皇女富美宮允子(ふみのみやのぶこ)内親王です。鳩彦王は欧州留学中の大正12年(1923)に事故に遭い、允子妃は看病のために渡仏します。夫妻は大正14年までパリで生活、後にアール・デコ博と称される「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」の視察などで、当時の最新のデザインに触れます。

 白金御料地に新邸建設用地を下賜されていた朝香宮家では、宮内省内匠寮(たくみりょう)工務課の権藤要吉(ごんどうようきち)を担当技師として新邸の設計を進め、主要室の内装設計をフランス人画家・室内装飾家であるアンリ・ラパンに依頼します。新邸は昭和8年(1933)に竣工しました。

 朝香宮邸の外観は、鉄筋コンクリート造のシンプルでモダンな意匠です。一方で、内部は玄関の女性像レリーフや照明等にルネ・ラリックによるガラス作品を用い、またラパンの壁画やインテリアデザイン、ブランショによる壁レリーフパネルなどで、大食堂や殿下の書斎など主要室を華やかに飾ります。また、家族用の小食堂は和風であったり、多彩で洗練された意匠は、宮内省内匠寮による邸宅建築の頂点の一つと言えます。

 正門・倉庫のほか、平田雅哉(まさや)が手掛けた茶室も現存し、庭園も含めて往時の雰囲気を今に伝えています。現在では東京都庭園美術館として、一般に公開されています。

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東京都庭園美術館 本館 正面外観


旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)の公開情報

公開日 :
通年(ただし、第2・第4水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始を除く。)
公開時間 :
10:00~18:00(入館は17:30まで)
                                                                                                                     
料金 :
展覧会により異なる