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文化財めぐりコース

八重洲散策コース

1 東京駅丸ノ内本屋

国重要文化財(建造物) 2003年5月30日指定
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東京駅丸ノ内本屋

 東京駅丸ノ内本屋は、日本の鉄道網の起点となる停車場の中心施設です。明治時代の計画に基づいて建設された、首都東京を象徴する貴重な建築であり、レンガを主体とする建造物としては最大規模を誇ります。

 明治22 年(1889)に東海道への起点・新橋駅と東北方面への起点・上野駅を結ぶ高架線が計画され、大正3年(1914)12月に東京駅が開業しました。当初は、皇居に面した丸ノ内側だけ駅舎が建てられ、東側の八重洲口が開設されたのは昭和4年(1929)のことです。

 この丸ノ内本屋は辰野金吾の設計で、南北折曲り延長約335m に及ぶ長大な建築です。中央棟の南北に両翼を長く延ばし、八角広室のドーム屋根が南北対称の位置に1 つずつ配されています。当初は3 階建てで、総建築面積10,500 ㎡と東京ドームの倍以上の規模を有していました。

 空襲で大きな被害を受け、戦後の復旧は3 階部分を撤去したり、南北のドーム屋根が廃されたりするなど、規模を縮小した応急的な工事となりました。

 昭和62 年の国鉄分割民営化後の再開発構想に対して赤レンガ駅舎の保存運動が起こり、平成15 年(2003) に国の重要文化財に指定されます。同19年に復原工事が始まり、戦災復旧時に縮小された3 階部分や南北のドーム屋根など、外観に関わる部分を中心に建築当初の姿へ復原されました。また、屋根材の天然スレートは産地の宮城県石巻市で補修・保管中、津波で塩害を被りました。65,000 枚中45,000 枚は使用できましたが、残りはスペイン産で補っています。