皇居散策コース
日比谷図書文化館常設展示

汐見多聞櫓台石垣出土 三葉葵鬼瓦

汐見多聞櫓台石垣 出土花瓶
日比谷図書文化館は皇居に近い日比谷公園に位置し、江戸・東京の歴史・文化を学習する「知の拠点」として平成23 年度に開館しました。日比谷図書文化館は、これまで区立四番町歴史民俗資料館が所蔵する資料を移転し、各種展示会や講座を開催するとともに、区内文化財保護の拠点として活動を行っています。
1階の常設展示室は、「江戸・東京の成立と展開」を総合テーマにこれまで千代田区が解明してきた郷土の歴史を伝えています。このうち、江戸城関係の展示は、「将軍の城づくり」と題して考古資料の展示のほか映像、タブレットによる検索を用いて区の歴史を紹介しています。
千代田区がこれまで実施した江戸城内や江戸城外堀跡、常盤橋門跡などの江戸城外郭の発掘調査により江戸城築城過程が明らかとなってきました。
展示では天下人による築城や城下町建設の実態について考古資料を基に紹介しています。
明暦の大火(1657)で焼けた本丸御殿に葺かれた三葉葵鬼瓦や御殿で保管されていたと思われる中国陶磁など、本丸御殿の様子も垣間見ることができます。
また、国立歴史民俗博物館所蔵「江戸図屏風」(複製)から初期の江戸城内や丸の内の武家屋敷には軒を金箔で飾られた屋敷が建ち並んでいたことを紹介します。
千代田区は、かつて江戸城を中心に主要な武家地・町人地が配置され、天下の府として日本の政治・文化・経済の中心地であり、東京となってからも、首都の中心として発展してきました。そのため、今でも区内には近世・近代の文化遺産も数多く残されています。
当館は、「千代田まちあるきマップ」とともに多くの文化遺産を学び親しむ場となり、地域を知る機会を提供することを目的としています。

日比谷図書文化館常設展示室