皇居散策コース
1 大手門から中雀門(大名登城路)
大名などの登城は、大手門と内桜田門(桔梗門)と定められていました。多数の従者を伴った大名もこの門の前で人数を限られて登城したため、多くの家臣は現在の皇居外苑周辺で待機をしなければなりませんでした。正月など一斉登城の時には、彼らを目当てに営業する商人たちが集まって賑わったといいます。
① 大手門

現在の大手門
江戸城の城門は、「
② 大手三の門
下乗門ともいい、かつては門の前に堀があって三の丸と二の丸を分けていました。古写真の右端の建物は同心番所で、現在は門内に移設されています。江戸時代は、御三家以外の大名はここで駕籠を降りなければならなかったため、「下乗」の高札が立てられていました。家臣たちはここで待っている間、他家の家臣と情報交換をしていたため、「下馬評」という言葉が生まれたといわれます。

現在の大手三の門

明治4年(1871)の大手三の門
※重要文化財 旧江戸城写真帖「本丸下乗門図」 東京国立博物館蔵
③ 中之門
大手三の門から中之門まで続く広い通路は、本丸へ向かう正面だったため、中雀門と一体となって一つの大きな
また、この区間の石垣は、大名を威圧するのに十分な巨石が使われていました。この石垣は、明暦の大火(1657)後に熊本藩細川家が瀬戸内海沿岸や紀伊半島から運んだ

現在の中之門

明治4年(1871)の百人番所
※重要文化財 旧江戸城写真帖 「本丸寺沢二重櫓図」東京国立博物館蔵
④ 中雀門
御書院門とも呼ばれ、この門を出ると本丸御殿玄関に出ます。かつては、古写真のように

現在の中雀門(今は石垣のみが残ります。)

明治4年(1871)の中雀門周辺
※重要文化財 旧江戸城写真帖「本丸書院二重櫓及重箱櫓図」東京国立博物館蔵
皇居東御苑の公開について
- 公開日 :
- 通年
(月曜・金曜(天皇誕生日以外の祝日を除く。月曜が祝日の場合は火曜が休園)・年末年始(12月28日~1月3日)・行事ややむを得ない理由のため支障のある日を除く)
- 公開時間 :
- 3月1日~4月14日・9月1日~10月末日 9:00~16:30(入園は16:00まで)
4月15日~8月末日・11月1日~2月末日 9:00~16:00(入園は15:30まで)
- 料金 :
- 無料
*皇居東御苑内の写真は、宮内庁の許可を得て撮影しています。